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現在では高齢者の入居や入院の問題点として保証人問題が顕著化してきています。
この問題は身寄りのない独居老人の増加、家族との関係が希薄化してきたことなどによる問題ではないでしょうか
これからの新たな問題として間違いなく増えていくものだと思います。

NHKでも「おひとりさまピンチ! 身元保証人がいない」と特集で放送がされていますし、
まずはその身元保証の現状を考えたいとおもいます。

今回、考察の参考にさせていただいたのは
社会福祉法人神奈川県社会福祉協議会が作成した
『「保証問題」・「死後事務」をめぐる課題と「保証機能」の構築に向けて』です。

●身元保証の現状と課題

〇介護保険の運営基準で正当な理由がない限り契約を拒否してはならないという応諾義務があるが、実際は保証人をたてないと入所できない現状となっている。
〇保証問題と同様に死後事務も大きな問題となっている。火葬埋葬は行政が対応しているが年々数が増え財政を圧迫している。
〇施設によっては成年後見人制度の利用を勧めるところが増えている。そして、後見人に死後事務の委任契約をお願いしている施設が多い。
しかし、身元保証をになうことは成年後継制度の本来の役割ではないため十分に対処ができていないことがある
そもそも後見制度は判断能力がある方は対象ではないため問題がある

●社協さんが身元保証についてアンケートをとった結果

・契約書や利用約款等で身元保証人等を求めている病院は95.9%、施設等は91.3%に達している。
・身元保証人等がない場合に入院、入所を認めないとしたものは、病院で22.6%、施設等で30.7%に上る。
・入院・入所中に身元保証人等が不在となった時に、8割以上の病院・施設等が
新たな身元保証人等を求めるとしており、身元保証人等を求める姿勢が強いことも示されている。
・一方、66.7%の病院及び23.6%の施設等が、身元保証人等がいた場合でも、
支払や関わりを拒否するといった理由で問題が解決しなかったことがあると回答している。

●ついでに病院、施設等が身元保証人等に求めるものもアンケートをとってくれています。

〇病院・施設が高齢者の身元保証に求めること
入院費・施設等利用料の支払い
債務(入院費・施設等利用料、損害賠償等)の保証
本人生存中の退院・退所の際の居室等の明渡しや原状回復義務の履行
緊急の連絡先
本人の身柄の引取り
入院計画書やケアプラン等の同意
医療行為(手術・予防接種等)の同意
遺体・遺品の引取り・葬儀 等
※神奈川県社会福祉協議会「病院・施設等における身元保証等に関する実態調査」より

●私の考察

香川県も入院、高齢者施設や住宅に入所する際は保証人を立てざるを得ない現状となっていくのではないでしょうか。
今後は身元保証がたてられないがために入居難民になる可能性があります。
あい・あーるケアセンターを利用する方のなかでも独居や高齢者同士の世帯、家族様が遠方にいるケースが増えてきています。
他にも、実際私の知り合いの介護施設長のかた(数名)、入居時の身元保証人を探すのが大変と話されていました。
目の前でおこっていること、生の声で聞いているからこそ実感があります。

またもう一つの現実問題として、身内からの介護拒否や保証人の高齢化のため身元保証に同意をしていても
対応拒否や連絡がとれない等で、身元保証の対応や死亡後の対応を行わず全て施設側が被るというケースも聞いたことがあります。
ただ身元保証欄にサインがあればいいだけの問題でもありません。遂行意思があり遂行能力がなくてはいけません。
私自身も身元保証の問題を都会の話と考えていましたが、遅かれ早かれ香川県にも同じような問題が問題化してくると思います。
これからは入院や入居に関して、どうやってしっかりとした身元保証をつけることができるかが問題になってくるのではないでしょうか。